2010年11月15日月曜日

私のソーシャルビジネスの定義

久しぶりに修士論文のテーマでもある「ソーシャルビジネス」についてのエントリです。

今般、ソーシャルという言葉はブームとなりつつあり、いたるところでソーシャルなんちゃらという言葉を聞くようになっている。このブログもまさにそこからスタートしたもので、ある意味ブームに乗ったチャラいブログとも言える。(まぁ、本人がチャラいのだから当然と言えば当然だが)

ということで今回は「ソーシャルビジネス」についてですが、これを定義するのが本当に難しい。なぜなら国や地域によっても違いがあるし、社会によっても違うからです。尊敬する田坂さんもおっしゃてますが、そもそもビジネス(企業)とは社会貢献のために存在するのだから、ソーシャルビジネスと言う言葉が存在するのはおかしい。これは白鳥を「白い白鳥」と二重形容しているのと同義であると思います。何十年後になるか分かりませんが、ソーシャルビジネス=ビジネスとなった時、つまり、ソーシャルビジネスという言葉が使われなくなった時、社会は少し良くなっているのではないかと思います。

さて、本題に入りますが、日本におけるソーシャルビジネスの定義は経済産業省により設置された「ソーシャルビジネス研究会」の定義が一般化しています。
▼こちら

要約すると、ソーシャルビジネスとは「ビジネスの手法により社会的課題を解決する事業で、社会性・事業性・革新性を兼ね備えていること」となる。

さらにこの議論を行うと必ず出てくるのが「収益」についての話です。「ソーシャルビジネスとは収益を配分しない事業」と定義する説もある。しかし、僕はこれには反対です。ソーシャルビジネスだからといって収益を株主に配当してもいいと考えています。僕の考えは、一般企業は収益配当してもいいが、NPO・NGOは配当しないという立場です。なぜなら、NPOのノンプロフィットとは利益を求めないという意味ではなく、配分しないのがNPOと考えているからです。

そこで私のソーシャルビジネスの定義は次の2つの尺度を追加したものになります。ひとつは社会への影響度、もうひとつは社会からの共感です。簡単にいうと何らかの形で世の中の役に立ち、社会や消費者から応援されるビジネス(企業)がソーシャルビジネスであると定義しています。(図1)









私の定義をまとめると下記の図のようになります。




先述のとおり、本来、企業は社会のために存在するのだからソーシャルビジネスなんて当たり前のことを言うなと思う人もいる。しかしながら、行きすぎた資本主義と言われるように社会全体が疲弊しているのも事実である。このような歪みを是正していくためにはやはり、ソーシャルビジネスの概念を広めていくことが必要であると思います。

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