2010年10月26日火曜日

ツイートアカデミービジネスセミナーvol.2 広告論に参加しました

昨日、ツイートアカデミービジネスセミナー「ソーシャルメディア時代の広告とは?」に参加しました。
予定時間を大幅に超え約4時間のセッションでしたが、全く長さを感じないくらい内容の濃いものでした。主催の方、スピーカーの方にこの場で感謝を申し上げます。ありがとうございました。

今回のセミナー内容は下記のとおりです。

第一部「ツイッターを使う企業の中の人」
・テーブルマーク (ツイッター部長こと末広氏)
・ソフトバンクモバイル
・ドロリッチbot (がお氏) 
・シークレット (Tokyo FM)

第二部「トークセッション」
モデレーター:津田大介氏
パネラー
徳力基彦氏(アジャイル・メディア・ネットワーク)   
池田紀行氏 (トライバルメディアハウス) 
斉藤徹氏(ループス・コミュニケーションズ)
あどまん氏(サイバーエージェント)


第一部では各社の事例を生で聞けたのがたいへん参考になりました。この事例だけでも多くのことが書けそうですが、今回は第二部のテーマになった「マーケティング3.0」について書きたいと思います。

マーケティング3.0についてはこちらの斉藤さんのプレゼンをみていただければ、エッセンスをつかめると思います。


斉藤さんのプレゼンをまとめると、マーケティング1.0は「製品中心の時代」、マーケティング2.0は「消費者中心の時代」、マーケティング3.0は「人間中心の時代」。分かりやすく言うと市場も消費者も成熟してきたので、マスの時代のようにガンガン広告を打たなくても社会志向の会社であれば消費者が「共感」し、結果として売り上げにつながる。例えば、ペプシの事例のように多額の広告費をスーパーボールのスポットCMに使うより、ソーシャルメディアを使い、社会貢献プログラムに費用を投じたほうが消費者の共感を得られリスペクトされる。このようなマーケティングをやりましょうということです。

これに対し懐疑派の池田氏や徳力氏はマーケティング3.0のような社会がいいのは認めるが、現場レベルではマーケティング1.5くらいのレベルであり、マーケティング3.0は時期尚早だとの主張でした。

この議論はCSRとかコーズマーケティングの議論と同じでにまっぷたつに意見がわかれるところでしょう。僕の立場は肯定派。マーケティング3.0の議論で言えば強く斉藤さんを応援します。経済性と社会性は対立するものでなく、両立できるものだと思います。今回の議論で言えば理想と現実両方を目指せばいいと思います。まずは、マーケティング3.0のような社会を実現できると信じて目指すことが大事ではないでしょうか。

コトラーのマーケティング3.0では社会貢献した方が売り上げが上がるとあります。また大前氏が訳されたモチベーション3.0でも社会貢献した方が社員のモチベーションが上がるとあります。これから市場や人間がもっと成熟すれば、このような社会が実現すると思います。ソーシャルメディアがこの一助になるのは間違いないと思います。






この企画は今後も継続するとのことなので、ぜひ次回も参加したいと思います。

ツイッターのハッシュタグ#twiaca を見ていただくと流れがわかると思いますので確認してみてください。

2010年10月24日日曜日

MBS 孫泰蔵氏による特別セミナー「日本にベンチャーの風を!」

昨日、MBS(明治大学ビジネススクール)で孫泰蔵さんによる特別セミナー「日本にベンチャーの風を!」を開催いたしました。



まずはご多忙の中、ご講演頂いた孫泰蔵様、スタッフの方々、参加者の皆さん、お手伝いをしてくれた方々、関係各位に心より感謝申し上げます。

また、当然ながら泰蔵さんのもとには多くの講演依頼があります。そのほとんどを断っているとのことですが、今回のテーマが「起業」であったことと、泰蔵さんの「日本にシリコンバレーをつくりたい」という想いとがマッチングしていたので実現できた思います。

さて、講演内容は泰蔵さんご自身の経験、ターニングポイントになった出会い、考え方。そして「孫泰蔵の志」などをお話いただきました。

ターニングポイントになった出会い(Yahoo! David Filo と Jerry Yangとの出会い)
大学4年生の時、周りの人間が就職先を決めていく中、「自分は何をやっていいのか分からない」、「自分に何ができるのかわからない」そんな悶々とした日々を送っていた。そんな時、兄正義氏からYahooという面白い会社があることを聞きすぐに渡米。そこで出会ったのがYahooを創業したこの二人です。彼らは本気で「自分たちがやっていることはすごく意味があること」だと信じていて、寝る間も惜しんで仕事に熱中している。そんな姿をみて泰蔵さんは大きな刺激を受けたようです。
そして、Yahoo Japan立ち上げの1996年からの3年間は日本に自分よりインターネットを見ている人間はいないと言い切れるほど没頭したとのことです。なぜこれほど打ち込むことができるかといえば、好きなことをしているからです。つまり、とにかく自分が好きなこと、楽しいと思うことをやるというのが起業のポイントと言えるでしょう。

●事業ドメインの選定条件
①自分がやってて楽しいこと、ワクワクすること
②ダントツNo1になる可能性を秘めていること
③ビジネスモデルでパラダイムシフトを起こし、高収益を上げられる
④自己増殖/収穫逓増のビジネスモデルを構築できる
⑤努力/根性のみに頼るのではなく、仕組み/スキームで勝てること 

●起業で学んだこと・考え方など
・まさか自分が起業
父上や兄上がもがき苦しむ姿をみて泰蔵さんは「自分にはできない」とずっと思っていたようです。しかし、本気で好きになれることに出会い覚悟を決めたとき迷わず起業しました。

・納得するまで突き詰める
「努力し尽くしたと言えまでやってみろ!」つまり、自分を納得させるのは一番難しいということです。

・バカの壁
「お金がないからできない」とか「技術がないからできない」というのは自らの頭の中で勝手に作っているだけ。これを「バカの壁」という。まずは行動ということですね。

孫泰蔵の「志」
2030年までにアジアにシリコンバレーを創りたいというのが泰蔵さんの志です。ベンチャーがキノコのように次から次へとポコポコと生まれてくるそんな環境を創りたいとおっしゃていました。もちろん泰蔵さん一人でやるのではなく、周りの人を巻き込んで実現するでしょう。今の自分に何ができるかわかりませんが、20年後同志として「共働」していたいと思います。

最後に
シメの言葉としてこんな言葉をいただきました。「一隅を照らすもの、これ国の宝なり」。ご存知の方も多いと思いますが、最澄の言葉です。ほんの小さなことでもいいから社会の役に立つことをする企業や人々は国の宝だと言うことですね。まさに、ベンチャーこそ、「一隅を照らすもの」であり、日本を元気にするためにはベンチャーが自己増殖するエコシステムをつくることが必要だと思いました。


以上のような内容でした。話を聞いていた者全員が泰蔵さんの話し方、人がらに魅力を感じ、様々な感想を持ったと思います。このような機会を頂けたことに改めて感謝するとともに、この学びを起業あるいはビジネスの中で活かす事が泰蔵さんへの恩返しになるのでしょう。

講演内容については大元さんがブログをアップされてますのでご確認下さい。

【孫泰蔵さんによる「起業セミナー」、「日本にベンチャーの風を」についてまとめました】

何か補足や感想などがありましたら、お気軽にお声がけ下さい。

ありがとうございました。












2010年10月17日日曜日

ソーシャルメディアによって利他精神は増幅されるのか?

いきなり結論から申し上げますが、ソーシャルメディアは利他心を増幅させると思います。もっと言えば「ソーシャルメディアは利他のメディア」言えると思います。

例えば、皆さんもお世話になっている「ウィキペディア」はご存知のように誰でも無料で使うことができる。また、「はてな」などのQ&Aサイトでも困っているときに相談すれば、誰かが親切に回答してくれる。特に最近ではツイッターを使えば、瞬時に誰かが助けてくれるようになった。

これってよく考えるとスゴイことですよね。わざわざ知らない誰かのために返答したり、調べたり貴重な時間をその人のために使ってくれているのですよ。もちろん金銭的見返りはありません。報酬は評判、ウィッフィーです。しかし、このウィッフィーを求めて行動するのではなく、結果としてウィッフィーが貯まるのです。このウィッフィーを可視化してポイント制のように流通したら面白いですね。

このようにソーシャルメディアは多くの人に利他心によって成り立っている部分があり、こういった温かいところに魅力を感じるのでしょう。だから僕はソーシャルメディアの中でつながっている人たちが大好きです。

2010年10月16日土曜日

チリ鉱山落盤事故でみる「チームワークVS利己心」

今週世界中が注目したニュースと言えば、チリ鉱山落盤事故の救出でしょう。
まずは全員無事救出されたことについて心からおめでとうと言いたいですね。

70日間という長期にわたり、極限状態の中で生き抜いたことはまさに奇跡と言えるでしょう。あらためて人間の生命力の強さを感じさせられます。

思うに、酸素も薄く、悪臭、暗闇の中、運動不足、様々な欲求を抑えるストレスは半端ではないと思います。もし自分だったら死んでしまっているかもしれません。

さて、我々はこの事故から様々な事を学ぶことができます。例えばリーダーシップ。33人が極限状態の中で共同生活をおくるには強烈なリーダーシップ、人心掌握がされなければならないでしょう。また、絶対に生きて帰るという目標を全員で共有することは経営におけるビジョンの共有にも繋がります。

今回ここで考えたいのは「チームの結束力は利己心に勝てるのか?」と言う事です。

すでに彼らには補償金に加え、今回の事故は映画化、出筆・講演のオファーがたくさん来ているということです。まさに彼らは本当の金脈を見つけたといえるくらいのお金を手にすることでしょう。

さて、ここで問題になるのはこれらの収益をどのように分配するのかという事です。しゃべりがウマい人、文章作成能力が高い人、ビジュアルがよい人などがもてはやされる事でしょう。ではそのような人たちだけがこの事故から利益を享受してよいのでしょうか。

そう思い少し調べてみたら、すでに地上にいた家族間でこのような問題を話あっていたようです。全員で平等に分配しようという話になっているようです。

今のところ33人の結束は相当強いようですが、金銭が絡むと個人的利益を求める人間が必ず出てくると思います。そうなるとかなり大きなトラブルに発展しそうです。これからどのようになるのか気になるところですが、僕の提案としては会社としてプロダクションを設立し、そこで管理・分配すればいいと思います。そうすればすべての出演、出版を管理できます。

このようにチームワークと利己心どちらが勝るのかということにとても興味を持ちました。

ではでは。

2010年10月13日水曜日

【書評】未来を拓く君たちへ 田坂広志著

今年も残すところ3ヶ月を切り、無性に焦燥感を感じています。修士論文などやらなければならないことはたくさんあるが、一番は仕事のことでしょう。退職して半年、起業or転職揺れに揺れましたが最終的に起業を決意しました。年内には形にしたいと思っているので11月からのプレゼンに向け、ビジネスプランをブラッシュアップしています。

しかしながら、自分の選択が正しいのか、本当にこの道でいいのかと不安になります。そんな時この本に出会い、勇気付けられ、前に進む決意ができました。ということで今回は書評です。

悔いのない人生を生きる 
苦労や困難、失敗や挫折も「それがあったからこそ」と言える人生。人生の目的が成功ではなく、成長。
満たされた人生を生きる
人生は長さではなく、いかに密度の濃い人生をおくるか。明日の死を覚悟して生きる。生きるから生き切る。
香りのある人生を生きる
使命感を持って生きること。
大いなる人生を生きる
歴史を見つめて生きること。人生の意味を考えて生きる。何を見つめて生きるか。
成長し続ける人生を生きる
命尽きるその日まで、成長し続ける人生。

志、使命感。成長を求めた人生をおくりたい。そう思いました。


2010年10月1日金曜日

二十歳のときに知っていても大して変わらかったかもしれないこと①

今日から10月が始まりました。今年も残すところ3ヶ月。月日の流れは本当に早いですね。

これといったネタはないのですが、先日二十台前半の若者と飲んだときに自分の話をしたら結構喜んでくれたので、もしかしたら誰かの役に立つかもと思い、調子にのってこんなタイトルで書いてみました。ネタが続く限りシリーズ化したいと思っています。

内容は二十台の時に上司に言われたことや経験したこと、あるいは今学んでいることなんかも書いていこうと思います。タイトルは想像通りあの二十歳の時にからぱくっています。あの本はホントにいい本ですよね。

と言うことで今日は予告編ということでここまでとさせていただきます。